テレビをつけると、アン・ハサウェイとロバート・デ・ニーロ主演の映画「マイ・インターン」をやっていました。そして、以前、映画館で見た後に、ニュースサイトに書いた記事を思い出しました。
日付を見ると2015年。我が国の企業が、女性活躍に本腰を入れて取り組み始めた時期です。
皆さんの属する組織において、女性活躍は進んでいるでしょうか。
若年労働者の少なさに、最早、性別に関わらず活躍してもらわなければならない、という組織も多いはずです。
待機児童・幼保無償かを初め、子育てしながら働く外部環境は、整いつつあります。一方において、組織の内部環境は如何でしょうか。制度(ハード)面に加え、組織文化や働く者の意識(ソフト)面も変えていかなければ、女性が活躍できる環境は整いません。
そして、遅れているのは実はソフト面であるように思います。特に、管理職層の意識の遅れが目立つように感じます。未だに、「仕事は仕事だから体を壊してでもやれ」「ワークライフバランスなんて甘いことをいうな」が本音の管理職層の人間は、散見されます。女性活躍は、女性のみでなく、男性の意識改革をも伴った組織変革ですが、必ずしも、これまでの働き方に慣れてきた管理職の意識変革は進んでいないように感じます(新しい考え方が浸透しない・できないという意味で、粘土層というそうです)。
労働力不足が本格化する我が国の企業において、それぞれの組織ごとに、女性活躍の進捗の遅さの原因を明確にしなければ、外国人雇用や高齢労働者の有効活用にも支障をきたします。
ダイバーシティ&インクルージョン(女性活躍・外国人労働者他)、ワークライフバランス・働き方改革の3者は、密接に連動するものです。
ジュールズ(アン・ハサウェイ)の苦悩、ベン(ロバート・デ・ニーロ)のニュートラルな精神に照らし、もう一度、職場での自分の在り方・組織の在り方を振り返る機会として頂きたいと思います。
組織開発コンサルタント 後閑徹